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<ナレッジ>Vol.17 消費税の軽減税率制度について

2019/10/09

1.はじめに

2019年10月より、「低所得者へ経済的な配慮をする」という目的のもと飲食料品(酒類を除く)や新聞に対して消費税の軽減税率制度が実施されます。

軽減税率制度は、2019年10月1日以降において消費税率8%(内訳は消費税(国税)6.24%、地方消費税1.76%となります。)が適用され、ほぼ全ての事業者に影響する制度であり、区分の難しい制度であると考えられます。本稿では「軽減税率制度」の基本的な内容から具体的な影響について説明をさせて頂きます。

 

2.「軽減税率制度」について

消費税の軽減税率制度では,「飲食料品の譲渡」及び「定期購読契約に基づき週2回以上発行される新聞」が軽減税率の適用対象となります。

 

 ①飲食料品の譲渡について

「飲食料品」とは,食品表示法に規定する食品(酒税法に規定する酒類を除く)をいい、外食は含まれません。ここで「外食」とは飲食設備がある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいい、飲食設備とは、テーブル、椅子、カウンターその他の飲食に用いられる設備を指し、飲食のための専用の設備である必要はありません。

「店内飲食」及び「持ち帰り販売」のいずれも行っている事業者(例:「イートインコーナー」があるコンビニエンスストアなど)が行う飲食料品の譲渡は、当該「事業者」が顧客に注文等の時点で「店内飲食」(標準税率)か「持ち帰り販売」(軽減税率)かの意思確認を行うなどの方法により、適用税率の判定を行います。そうして判定された適用税率は、その後の顧客の行動の変化(例:持ち帰るとの意思表示があったお客が会計後に店内飲食しているといった場合等)により事後的に変更を求められることはありません。

また、持ち帰りは飲食料品の譲渡に含まれますが、ケータリングや出張料理等は飲食料品の譲渡には含まれず、軽減税率の対象とはなりません。しかし、ケータリング等であっても老人ホーム等の施設において行う一定の基準を満たす飲食料品の提供については、軽減税率適用対象となります。

なお、食品と食品以外の資産が予め一体となった資産(「一体資産」)については、①税抜対価の額が1万以下であり、②食品の価額が全体の3分の2以上である場合には、飲食料品として、その譲渡全体につき、軽減税率の適用対象となります。しかし、この要件を満たさないものは、その全体に標準税率が適用されます。

 

②新聞の譲渡について

軽減税率が適用される「新聞の譲渡」とは一定の題号を用い、政治、経済、社会、文化等に関する一般社会事実を掲載する週2回以上発行される新聞の定期購読契約に基づく譲渡とされています。発行が週1回のものや小売店で販売されている新聞や電子新聞など定期購読契約に基づかない新聞の譲渡は軽減税率の対象とはなりません。

 

3. 区分記載請求書について

2019年10月1日より2023年10月1日の「適格請求書等保存方式」の導入までの間は、「区分記載請求書等保存方式」が導入されます。この方式は、これまでの帳簿及び請求書等の記載事項に加え、下記の事項の記載が必要となります。

 

①帳簿

・課税仕入れが他の者から受けた軽減対象資産の譲渡等に係るものである場合にはその旨

 

②区分記載請求書等

・課税資産の譲渡等が軽減対象資産の譲渡等である場合にはその旨

・軽減税率と標準税率との税率の異なるごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額(税込)

課税仕入れ等に係る消費税額を控除するには、こうした帳簿及び請求書等の保存が必要となりま

す。

 

また、区分記載請求書等保存方式導入後、2023年9月30日までの間、取引の相手方から受領した請求書等に上記の事項が記載されていない場合等は、上記の事項に限り追記をすることが認められています。

 

4.最後に

このように、軽減税率制度は飲食店や小売業のみならず、ほぼ全ての事業者に影響する制度であると言えます。制度導入後は会議費や交際費、通信費等の経費の消費税率の区分に特に注意が必要となります。

制度導入に関するご不明点等御座いましたら、当グループまで是非お問い合わせ下さい。

【お問合わせ先】税理士法人 令和会計社 / 令和アカウンティング・ホールディングス株式会社
https://rwk-tax.net/ E-mail: info@rwk-tax.com